スロット怖い話2

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数年前　A店


大型店舗のグランドオープン初日。

駐車場から入口にかけて早朝から既に長蛇の列。
ロープとポールで仕切られた並びスペースに200人はいただろうか？

その店は店内のすぐ入ったところにトイレがあるため、最初のドアは解放され、中の自動ドアのみ閉鎖されていた。

トイレに行きたくなった人はそこに行くのだが、ハメ殺しの巨大な一枚ガラスから店内のトイレ入口がきれいに見えており、並びの位置から丸見えなため、ちょっと行くのがためらわれる構造になっていた。

(※わかりにくいので下手くそですが図を書きました。トイレに行くルートは水色の矢印。)



先頭付近にいた地元ノリ打ち軍団のひとり(顔見知り・俺は嫌い)がふらふらとトイレへ。

すっといけばいいのに、ちょっと悪ぶったような感じでガニ股でキョロキョロしながらチンピラ風の歩き方で歩いていく。

顔は一世風靡した"ぜんじろう"のような感じで背も低く、服装も汚らしくて冬だというのに履き潰したサンダル。
正直言って相当ダサい。


数分後そいつがトイレから出てきた。

見えもしないのに中の自動ドアの隙間を覗き込んだりしている。
暇なのでなんとなく並びのみんなはそいつを見ていた。

諦めたのか汚いジーンズのポケットに手を突っ込んで、こちらを軽く睨むような感じで歩いてきた。そして………




ドカーン！！！




ハメ殺しのガラスが綺麗過ぎたのか、そいつがアホ過ぎたのかはわからないがそのガラスに顔面から激突。

思わず約200人からクスクス笑いが起こるというとんでもない恥ずかしい事態に（笑）

そのガラスにもデスマスクのように顔面油がベットリついて、しばらくその一角では笑顔が絶えなかった…



ちなみに開店後、そいつは吉宗でボロ負けしていた。